デニム中毒者のたわごと

『文藝月光』&poetry

笑顔で死ぬということ 1

 
拙作『子供の頃だったが、空が泣き叫んだ』のラストシーンについて語ります。

拙作については、こちらの過去ログをご覧いただけると嬉しいです。
     ↓
http://tsfc501.blog66.fc2.com/blog-entry-310.html

http://tsfc501.blog66.fc2.com/blog-entry-343.html

ラストシーン(と呼べるなら)は、主人公の死の検視報告書の記述の後に続く、たった一行の文章になります。こんなの。

「現地医師による死亡証明書及び死体検案書」
(日本大使館の署名入り)

検死報告

――9月14日午後4時、司法解剖開始時の所見――

・ 直腸温28・5℃、死斑は暗紫色で、指で圧迫すると褪色した。
・ 身体外表に目立った外傷なし。
・ 死後硬直は最硬の段階にあると考えられる。
・ 角膜混濁の発現が確認され、混濁度を増しつつあり。
・ 胃内に泥状化した白色粉末が多量に存在す。
・ 尿をトライエージで検査するとBAR(バルビツール酸系睡眠薬)が強陽性となった。
・ 体内残存アルコール濃度(血中濃度)から、24時間以内に多量の酒類を摂取したと推察。尚、慢性のアルコール性臓器障害も見られる為、依存症も疑われる。
・ その他特記すべき損傷や疾病の所見は認められなかった。

以上を踏まえて、直接死因はベントバルビタール中毒によるものと断定。よって死亡時刻は9月14日午前1時から同7時くらいと推定できる。


「でも、笑顔だったんですよ。ええ、間違いなく」
                   第一発見者 

                           (了)



ボクは作品を書き上げるとともに、必ず「自作解題」も書くことにしています。つまり自作を徹底分析するわけです。

短編の場合だと「解題」の方が長くなる場合もあって、さすがに「オレ、何やってんだろ?」と頭を抱えることもあります(笑)←ほんまアホやね。

当然書きながら考えた仕掛けもありますが、ある程度寝かしてから読み返すと、自分でも気付かなかったところを、無意識がカバーしていたんだな、ということも分かってくるようになります。

で、勘違いして欲しくないのは「仕掛け」と「無意識の仕事」についてなんです。

ボクは基本的にプロットを立てて書く方法を選択していません。なぜなら最初から分かっている話なんて書いていてつまらないと思っているからです。

自分で読書する楽しみは、次にどんなことが書かれているんだろうという未知のものに対する好奇心が大半を占めます。当然、いい作品だと自然な流れとして必ず謎(あるいは深い仄めかし)が生じてきます。

それを念頭に置きつつ、物語がどんな風に展開していくのかを考えて読むのが楽しみだったわけです(これはガキんちょの頃から現在に至るまで変わりません)。

で、物語が要求する必然から生じた「謎」や「ふかい仄めかし」が、つまり「伏線」になるわけです。ただ、こんな風に分かりやすいものだけでなく、すべての文章が伏線なのだというのが持論ですけどね。

それに関係してくるのが「無意識」だと思うんです。べつにいつも無意識待ちしているわけじゃないんですよ(笑)

要するに、ひとつの作品を書くに際して、あれこれ考えるわけです。

いくらプロットを立てないといっても、そこはやはり「ぼんやりとした輪郭」は持っています(これがないと、そもそも「自分は何をやっているんだろ?」という危険な状態になっているってことになりますから)。

そうすると、そのぼんやりしたものを何とか掴まえようと足掻くことになります。資料を集めて読み込んだり、あれこれとリサーチを始めたり、いくつかのキーワードを基にして連想したことを書き連ねたり・・・

だいたい一作書き上げるのに、ほぼ十倍以上の量を結果的に書くことになるし、言葉を研ぐためにも幾度もパラフレーズを試みたりします。仕掛けにも神経質なくらいにチェックしまくり千代子っちゃいますし、そのためだけに何週間も寝かして確認したりもします。

(当然、その期間は並行して書いている別の作品に取り組むことになり、そいつもまた無意識に記録されることになるんだろね)

何が言いたいかというと、ただ漫然と「何かが降りてくる」のを待っているのではなく、いつもめちゃくちゃ考えている中から無意識のうちに書いている「文章」があるってことなんです。

あーあ、長い前置きだ・・・

+++++

で、前置きだけで次回に続くんだな(笑)





*Edit ▽TB[0]▽CO[4]
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~ Comment ~

校正あんがと 

耳障りな音楽。 正しい用法ですよね。

対して、

耳障りのよい音楽。

確かにこれは変です。でも使ってる(笑)日常で、ちょっと驚きましたよ。

気付きになりました、あんがとー。


>何が言いたいかというと、ただ漫然と「何かが降りてくる」のを待っているのではなく、いつもめちゃくちゃ考えている中から無意識のうちに書いている「文章」があるってことなんです。

降りてくるのを待つのはかったるい作業です。
体育館に寝転んで高い天井に張り付いてる風船が降りて来ないか見上げてる感じ。
たいくつじゃね(笑)
だから、まあ何か持ってきて遊んでいればいいのじゃな、なわとびしてもいいし、ひとり跳び箱に興じても良いわけじゃ、バスケットなんか楽しいですし、バレーボール蹴ってもいいですよね。
ただ、ここの体育館には誰も来ないですからトランプとかはできないんじゃよね。(そもそも体育館でトランプは変ですけどさ)
しかしトランプのお城なら作れるかも。♪

とにかくそうしてるといつのまにやら風船がって按配なのじゃ。


ところで実際に風船待ちの状態になってます。
しかたないのでものすごく短いのを書いてます、軽くって深い意味の薄そうなやつ。
でもちょっと楽しい(笑)

未着地 

タイトルまで内容がたどり着かないまんま「つづき」になっちゃってるんだもの(笑)

わたしは今、落ちてくる風船を待ちきれなくて撃ち落としたところです。
そうすると破片の回収が大変だわ。
やっぱり待ってたほうが良かったのかも。

ちくわさん、トランプのお城つくるの、わたしも混ぜてくださ~い。

ハウスハウス^^ 

ちくわさん、こんにちは^^

>耳障りな音楽。 正しい用法ですよね。

はい。

>対して、

>耳障りのよい音楽。

>確かにこれは変です。でも使ってる(笑)日常で、ちょっと驚きましたよ。

こちらも「はい」(笑)でも、メディア等でもすっかり使われていますよねー。でも漢字の意味からすると、やはり違います。

>気付きになりました、あんがとー。

いえいえ。指摘している自分がどれだけ怖ろしい間違いをしているかってことを無視していますんで、そういうのを想像すると、ひたすら怖いです(笑)

>>何が言いたいかというと、ただ漫然と「何かが降りてくる」のを待っているのではなく、いつもめちゃくちゃ考えている中から無意識のうちに書いている「文章」があるってことなんです。

>降りてくるのを待つのはかったるい作業です。
体育館に寝転んで高い天井に張り付いてる風船が降りて来ないか見上げてる感じ。

うん、見事な喩だ(笑)

>たいくつじゃね(笑)

ねっ^^ だいいち自分には風船すら見えません。

>だから、まあ何か持ってきて遊んでいればいいのじゃな、なわとびしてもいいし、ひとり跳び箱に興じても良いわけじゃ、バスケットなんか楽しいですし、バレーボール蹴ってもいいですよね。

「バレーボールを蹴る」に一票!

>ただ、ここの体育館には誰も来ないですからトランプとかはできないんじゃよね。(そもそも体育館でトランプは変ですけどさ)
しかしトランプのお城なら作れるかも。♪

うん、「占い」とか「ひとり神経衰弱」とかも可(笑)

>とにかくそうしてるといつのまにやら風船がって按配なのじゃ。

なるほど。

>ところで実際に風船待ちの状態になってます。
しかたないのでものすごく短いのを書いてます、軽くって深い意味の薄そうなやつ。
でもちょっと楽しい(笑)

うん。そういうときのちくわさんって、切れ味鋭いのを書いちゃうんですよねー。
気分転換にもいいんじゃないでしょうか。

羊頭狗肉と頭皮(いえ、逃避でした) 

エムさん、こんにちは^^

>タイトルまで内容がたどり着かないまんま「つづき」になっちゃってるんだもの(笑)

一応、冒頭で触れたから、「まぁいっか」なんて・・・(笑)
今回はちょいと長いです(何てったって、どう着地するか自分でも分かりません^^)。

>わたしは今、落ちてくる風船を待ちきれなくて撃ち落としたところです。
そうすると破片の回収が大変だわ。
やっぱり待ってたほうが良かったのかも。

お、とうとう本性を現しやしたね(笑)ふっふっふ・・・

>ちくわさん、トランプのお城つくるの、わたしも混ぜてくださ~い。

で、お城作っちゃうんだ(爆)
おおーい、みんなぁーっ、戻ってこおぉーーーいっ!
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